捜索のときに自然の中を歩くと、人間が野生動物に比べて
いかに無力であるかがわかります。
現地を歩いていると、ウサギやリス、クマゲラなどの鳥たちや、
シカの親子に出会います。
熊に遭っても、
彼らは上手に逃げる能力を持っています。
それを思うと本当に頭が下がる思いです。
先日の捜索で・・・
道端にまだ息のある鳥が落ちていました。
反射的に“ぴりかの餌だ”と思いました。
ぴりかに生きてほしいあまり、
傷ついた鳥を助けようという発想には全くなりませんでした。
大きなカエルがいれば、おいしそうだと思い、
大きな虫がいれば、少しは蛋白源になるかと思い・・・
自分の世界観が変わってきた気がします。
しかし、これは何を意味しているのでしょうか・・・。
キツネの親子は、飢えていれば、
ぴりかを見ておいしそうだと思うかもしれないのです。
(成猫はほとんど狙わないそうですが・・・。)
厳しい世界・・・
ぴりかを食べて生きる動物がいたとしたら、
恨むことなく、
その命がせいいっぱい生きられるように祈るべき世界
なのでしょう。
多くの生物の犠牲の上に生きている人間もまた、
その命を無駄に生きてはいけない・・・
そのことが、本当に身に染みて理解できます。