猫のいる生活

ネコ化現象

昔…中学生の頃だったろうか…
社会の時間に都市の「ドーナツ化現象」という言葉を習った。

このところ、私はネコ化現象を呈している。
真ん中が空洞化して表面がネコになる時間が増えているように思うことがある。

まるで、山月記の李朝のようだ。

私には、
ぴりか(猫)がウチに暮らすようになってから
伸ばしてきた能力(?)がある。

主に2つ

★ 読心術:何を要求しているのか理解できるようになってきた
★ 縄張り保持アシスト術:野良猫がやってきたときに、猫語で威嚇できるようになった。

私が妙ちくりんな関わりをするものだから、
彼女(猫)も多彩な声色で何やら話しかけてくるようになったし、
鳴いても理解してもらえないと思ったら、ジェスチャーも使うようになった。

基本的に私が甘いのをよく知っており、しだいに悪戯の幅を拡大している。

   まぁ、動物だからわかんないんだよねぇ・・・
   そっか、そんなことが気持ちいいんだ!

・・・ってな具合で、迷惑行為も半分面白かったりするものだから、
つい、叱り方も生半可になってしまう。

猫に躾という概念は無いというが、本当だと思う。
だから、本当にダメなことをしたときだけ(猫にとって危険、どうしてもやってほしくないところに爪をたてるなど)
大声とにらみで降参させることにしている。
これが意外に良く効くのである。

彼女が私に甘えたいときも、猫的所作を許すことにしている。
こういうとき、猫本は本当に参考になる。
彼女は、もともと本気で噛んだりしないが、最近は私にも受け入れられる甘噛みを覚えてきた。

それでも、彼女はあまりひどい悪戯はしない。
突然家中走り回ったり、朝方活発に遊びまわったりするものの、
基本的にはおとなしい性質なので助かっている。

さて・・・
話をもとに戻すと・・・

身に付けた能力の一つである「縄張り保持アシスト術」は、
先日もいかんなく発揮された。

夕方、彼女は突然、威嚇声と太尻尾で窓外に向かいはじめた。
見ると、近所を縄張りにしているフクスケ(我が家でネーミング)が来ているではないか。

ぴりかが懸命に威嚇してもフクスケは退散する様子もない。
ちなみに、奴は人間にも慣れていて、私を見ても逃げないのである(外で会っても)
奴にとって、人間は餌をくれる都合のよい存在らしい。

そこで私は戦法を変えた。
完全ネコ的アプローチである。

ぴりかと並んで、威嚇声とにらみで追い返すことを試みた。

ぴりかこそ、四つん這いの低い体勢になってヌォーと言う私の変貌ぶりに一瞬引いたが、
私と一緒に窓外のフクスケに向かってギャース、ヌォース と威嚇声を発し、
全身の毛を逆立てて頑張っていた。

強いにらみと二人の威嚇声でフクスケはついにすごすごと遠くへ去って行った。

勝った!

余裕綽々だったフクスケが降参する一瞬の顔つきが心地よかった。
けっ!!!!ざまーみろだっ!!

ぴりかと勝利を喜んでいるとき、タイミングよく夫が帰宅した。

馬鹿な私は、夫に事の次第を説明し、
ついでにネコ的威嚇術を披露した。

…とそのときである…

ぴりかが私の威嚇声を聞いて、反射的に毛を逆立て、
ヌォーと声をあげて警戒したのである。

ごめん!違うの!!と言って追いかけると、逃げる逃げる(笑)

免許皆伝
私は猫も認める威嚇術を身につけてしまったようだ。

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